ちょっとまて、それはヤリスギだ!職場のいじめを撲滅しよう

新年度の4月からアッという間に1ヶ月半が過ぎました。

進学や就職転職などで新生活をスタートした人は、少し慣れてきたと同時に、「なんだか居心地が悪い」「うまく話せない」「仕事が覚えられない」など、悩みが生まれてくる時期でもあります。

また、いわゆる五月病と呼ばれる身体や心の不調は、規則正しい生活と適度な運動やバランスのとれた食事や家族友達など気を許せる人と話すなどして、なんとか乗り切ってほしいものです。

年下が先に昇格して、ベテラン女性社員がゴングを鳴らした

さて、うちのチームでは、リーダーとして若手の男性社員今井さん(仮名)をお迎えしました。

今井さんは人柄もよく優秀な人で、部署が変わって業務内容の多くを始めから覚えなければならない立場となり、強い覚悟を決めているように見えました。

山盛りになった仕事を目の前にしても、おだやかな落ち着いた雰囲気は今までと変わらず、この若者はこんなに頼りがいのある人だったのかと感服さえしたのです。

新年度は波乱の幕開け ←はじめての方はこちらからどうぞ (※当時入院中の前任者は逝去されました)

ところで、今井さんの一番の難関は、川村さん(仮名)とサカガミさん(仮名)の二人のベテラン女性社員の扱い方でした。

今井リーダー
今井リーダー

今井さん 4月からうちのチームの新リーダーになった
おだやかで根性ある30代
こよなく花を愛する一児の父

川村さん
川村さん

うちのチームの川村さん 40代バツイチの二代目お局様
数年前に大病を患い、通院加療中
職場で誰かをやっつけるのが好き

サカガミさん
サカガミさん

隣のチームのサカガミさん 華やかで圧がある40代
職場結婚で子供はいない
誰かをターゲットにして、ストレスを発散する

いじめが好きなベテラン女性社員は始末に負えない

人は誰でも、いくつになっても、より周囲と調和できるよう、良い人となるよう、改善していくことが必要です。

鉄は熱いうちに打てといわれるように、若いうちは心が柔軟なのですが、年を取れば取るほど耳が痛いことを言ってくれる人が減って、頑固にもなり、自らが気付くことも少ないように感じるのです。

川村さんとサカガミさんは、申し分ない学歴を持っていて、非常に仕事がさばけるヤリ手です。

うちの業界は、彼女たちのように物言いがハッキリした、テキパキ行動できる人を好むので、ボスからも高い評価を受けて信頼されています。

ところが、ボスが不在の時は、悪口陰口不平不満を口にし、気に入らないことがあると人を大声で責め立て罵倒し、噂話に興ずるという困った癖をもっています。

いわゆる上手な人というのか、人事権を握るボスには決して見せない顔があるのです。

誰も注意しないまま、若かった彼女たちが次第に年を取り、更に幅を利かせるようになって、とうとうボスが言わなければ誰も言う人がいないところまできてしまいました。

本当にうんざりするのですが、誰もみな自分はターゲットになりたくないし、揉めて人事考課に響くのは避けたいので、放っているのは無理からぬことです。

嫉妬からターゲットにされた人の話 ←女 vs 女はこちらをどうぞ

そして今回は、昇格した今井さんがターゲットになってしまいました。

自分の仕事を人に押し付けて様子をみる

3月末から先週まで、今井さんの忙しさは目が回るほどでした。

しばらくは前の部署との引継ぎ、お客様への挨拶、それにともなって会議や打ち合わせが多く、今期から担当する新しい仕事をする時間がなかなか取れなかったのです。

もちろん彼が勝手にそうしたのではないのですが、サカガミさんはとても不満に思っていました。

引継ぎは全体をみてボスと上司が優先順位を決め、今井さんはスケジュールの合間を見付けて新しい仕事に手を付けていくという状態だったので、なかなか進まなかったのは当たり前のことです。

そんな中、サカガミさんのチームでやっていた仕事が今井さんに渡され、1から全て出来るようにと、関連する電話対応も含めて細々としたことの引継ぎがスタートしました。

でもそれは、本来リーダーである今井さんがする仕事ではありません。

その仕事についてサカガミさんは「今井さんは私たちより社歴が短いのに、リーダーになったのが気に入らないからやらせる」と、ハッキリわたしたちの前で言っていました。

今井さんは、たくさんの仕事を押し付けられ、教えられるべきのものを渋られ、あるいは怒鳴られたり、縦横無尽なふるまいをされていましたが、辛抱して新しい環境に順応しようと一生懸命でした。

STOP!嫌がらせ‼ 見るに見かねて上司に報告

わたしは、かつて自分がされた嫌がらせと同じように、今井さんの元にどんどん仕事が集められてきているのを感じました。

多くの量を意図的に抱えさせたうえで、対応が遅れれば嘲笑し、罵倒するのが彼女たちのやり方と分かっているので、気が気ではありません。

そうやって、精神的にも肉体的にも追い詰めて楽しむのです。

今井さんの外出中に、二人が人目をはばからず大声で今井さんを中傷する姿は、とても正気とは思えず鳥肌が立ちました。

次第に嫌がらせがエスカレートしていく様に、わたしは自分がされたことを思い出して、気分が塞ぐようになりました。

ある日のことです。

サカガミさんが今井さんに対して過剰な圧力を与えているのを見て、誰もいなくなった帰り際に今井さんに大丈夫かと聞いてみました。

すると「だめ。入院するかもしれないくらい。ほんと。」と言うのです。

可哀相に、マスクした顔の目の下にはクマができており、ほかの人は多分気付いてないだろうけど、後ろ姿を見ると2、3キロは痩せたようです。

…このままじゃ、今井さんが潰される…。病気になってしまう…。どうする、わたし。

一晩考えて、上司に報告しました。

今井さんが本来リーダーの仕事ではないものまで押し付けられ、いろんな仕事を回されて、かつてのわたしのような状態になっているので、このままだと潰されますよとハッキリ伝えました。

今井さんが本心を言ってくれて、本当に良かったと思います。

今井さんも上司も、わたしを信頼してくれて、ありがたく思いました。

事務所内での悪口、不平不満、嫌がらせは絶対禁止にしよう

わたしが上司に報告したことを正しいとか正しくないとか、もしかしたらジャッジする人がいるかもしれません。

わたしはただ今井さんを守りたかったし、今までも心が痛くて病気になって辞めていく人がいたのに、誰も本当のことを上司に言わなかったからモンスターになってしまったのだと思うのです。

わたしがかつて嫌がらせをされていたことは知っていても、わたしも自分が誤解されたくないのであったこと全部そのまま言ってないので、上司にとっては何が起きているのか信じ難いでしょう。

それでも、今回は上司が信じてくれて、すぐに今井さん本人に聞き取りをして、翌朝には対策が講じられており、押し付けられた仕事は今井さんの手を離れることになっていました。

リーダーとして適正な仕事になり、みんなの前で不当に罵倒されることがなければ彼はきっと大丈夫でしょう。

サカガミさんは「きっと今井さんが泣きついたんよ」とみんなに言ってましたが、恥ずかしいことですね。

わたしが報告したとわかったら、きっとわたしがターゲットになるだろうとは思いますが、怖がっている場合ではありませんでした。

人が出したSOSをちゃんと受け止めて対処するのは勇気がいる時もありますが、人の命が掛かっている時があるということをわたしは知っているので、後悔しないよう行動しました。

上司に「事務所内での悪口、不平不満、嫌がらせは絶対禁止!!ってハッキリ言ってください」ってお願いしたので、今からきっと変わっていくでしょう。

わたしが退職するまでに、少しでもいい環境にして、後に続く人が苦労しないようにしていきたいと思っています。

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