1年半ぶりに実家に泊まって、一人暮らしの老親の様子にみたコロナ禍の自粛の代償

ゴールデンウィーク中に、母が待つ故郷へ帰省してきました。1月に携帯電話の故障で日帰りしたのですが、泊まったのは実に1年半ぶりです。

母おばこちゃん
母おばこちゃん

母 故郷で一人暮らしの84才 要支援1で、楽しみはデイサービス
孫やひ孫から「おばこちゃん」と呼ばれている

久しぶりに実家に上がり込み、じかに母と会って身体の動きや家の様子から、電話だけではわからない胸痛い問題を見つけました。

今でも思い返すと、気難しくなった母に若い頃と同様の勢い感じつつも、性格なのか、あるいは認知症がはじまったのか、なんとも奇妙に感じるところがあります。認知症について、少し勉強してみたいと思います。

これからは日帰りではなく、できる限り泊りでの帰省をして、もう少し母に親身になって家族で支えていかなくてはいけないと思いました。

一人暮らしの親の様子を見に行きましょう

離れて住む親の様子が気になりながらも、コロナ禍の影響で会ってない人がたくさんいらっしゃると思います。

母を見れば、高齢になればなるほど、年を追うごとの衰えはスピードを増すようで、またさらに今までとは違う生活様式になって緊張の毎日を送っていました。

自粛期間が長くなっているので、できることなら一度様子を見てあげるといいかもしれません。

離れて住む高齢の親にみた、長期にわたる帰省自粛の代償

①電話で話すだけだったので、母のコミュニケーション能力の衰えに気付かなかった

②家の修理が必要なところがあるのに、負担を掛けまいと黙っていた

③防犯対策の見直しが必要かもしれない

電話は便利だけど、聴覚だけのツール

母とは普段からボケ防止として電話でよく話しています。家族みんな、県外で離れて暮らしていても「年を取っていても、耳が聞こえて電話で話せるからありがたい」と言っていました。

少し耳が遠いのですが、今のところ生活に支障はないようですし、補聴器はいらないと言います。

ところが会って話してみると、電話のように聞くことと話すことに集中できないし、わたしの顔を見るけどマスクで口元が見えないから、会話が難しい時が多いのです。

電話で話せるから大丈夫なように思っていましたが、テレビの音量が大きいことや自分のことばかり喋る様子から、前にはなかった衰えを感じ、頭のすみっこに認知症という言葉がチラッとよぎりました。

梅雨や台風に備えて家の手入れをしましょう

実家は築50年近いので気になるところがいろいろあり、早め早めに手入れしなければどんどん傷んでしまいます。

今回はあらかじめ聞いていた水回りの応急処置だけを済ませましたが、家の中を歩いてみると床に何か所かボコボコと気になるたわみを感じました。

修理するよう話してみましたが、母にしてみれば整った家が好きだけれど、後は誰も住まないかもしれないので、自分が生きている間だけもてば良いと思っているようです。

わたしはあと数年で定年を迎えるので、もしかしたら老後は故郷で暮すかもしれません。その時はおそらく両親が建てたその家が、わたしの終の棲家になることでしょう。

母には古くても丁寧に手入れされた家に住んで欲しいですが、離れて暮らしている今、わたしだけではどうにもならないので、母の意志を尊重するしかないようです。

ただ近年は、普通の日でも台風のような強風が吹くことが多いので、瓦やカーポートなど物が飛んで近所に迷惑をかけないように、業者さんに見てもらうよう伝えました。

防犯対策

父が亡くなってから、知らない人の訪問や深夜のいたずら電話があり、カメラ付きインターホンやNTTの迷惑電話防止サービスなどを使っています。

最近は庭先に誰かが入った様子があるというので、そろそろ新しいサービスが必要かもしれません。

治安がいい地域ですが、それでも隣の校区では事件が起きているので、戸締りと火の元に注意して、むやみに鍵を開けないように、家の外に燃えやすいものを置かないように話しました。

また去年は、頼んでないものが宅配で送られてきたのですが、配達の人が機転を利かしてくれて、そのまま返送してくれたことがありました。

いろんなサービスや周りの人に助けてもらって、とてもありがたく思います。

でもやはり、高齢者が一人で住むのではなく、家と一緒にいるというのが一番防犯効果があるように感じます。

離れて住む親が生きてるうちに・・・後悔のないように

今回の三泊四日の帰省は、実は30年前に実家を出てから一番長い滞在でした。

20年近く前に転勤で故郷を離れてからは、あまり会うことがなかったと思います。

定年もなんとなく見えてきて、去年の1月に長いこと飼っていた猫が死んで自由に家を空けられるようになったので、これからは月に1度は帰省して親孝行しようと心に決めた矢先、コロナ禍で思うように行き来できなくなりました。

久しぶりに二人で過ごしてみると、母娘だからスムーズにいくかと思えば決してそのようなことはなく、親子でも気が合う合わないがあって、母と向き合うことの難しさを痛感して帰路につきました。

もう少し一緒にいれば、時折みせた言動の微妙な感じは、痴呆症のはじまりなのか性格なのか、判断できるような気がしますが・・・。

母が家族といたいのか、ひとりでいたいのか、本心はわかりませんでしたが、家族と会えなくても辛抱強く1年以上をひとりで過ごしたのですから、これ以上我慢しすぎず、気を張らずに生きて欲しいです。

家族がお互いもう少し率直に話せて、幸せを感じられるように、もっと頻繁に母の様子を見に行き、できる限り泊まって、一緒に過ごす努力をしたいと思っています。

離れる時間が長ければ長いほど、家族といえどもお互いのことを理解しがたくなるのか、ずいぶん母が遠くなったように感じました。

人の心はどうしようもないです。

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