結婚適齢期の存在

昭和の女性であれば当たり前のように言われていた結婚適齢期という言葉を最近あまり聞かなくなりました。

私の青春時代の1980年代半ばから1990年にかけては、私の周りの女性は25才までに結婚し、結婚と同時に仕事を辞めて専業主婦になる人が多かったです。

当時の結婚適齢期というのは、結婚した後の妊娠から出産子育てを含めていたように思います。

今は婚姻制度や家庭のあり方が多様化して、結婚適齢期という言葉はそれこそ結婚のみ、夫婦となることに限定された意味合いに変化していますね。

昭和の感性 ~普通の女性の一生~

私の故郷は田舎特有の近所付き合いがある地域で、同じ集落に住む人たちの家族構成はもちろん、勤め先やお嫁さんの出身地など、わりと多くのことをお互い知っていました。

おそらくそれは、地域のお寺さんの奉仕で集まった時や助け合って農作業していた時のおしゃべりによるものだと思います。

そして、当時は男女とも20代で結婚する人が多く、独身のまま25才になった女性は売れ残ったクリスマスケーキに例えられていました。

人それぞれの人生とはいえ、同級生の多くが結婚していく中で年を重ねて三十路越えとなると、婚期を逃した可哀相な人として噂の種になったものでした。

一方で、早い人は10代で、大学に行った人でも20代の早いうちに結婚し、数年後には初めての子供が生まれて、苦労が多いにしてもそれなりに家庭を成しているのがほとんどでした。

結婚している女性が仕事を優先するということはあまり歓迎されず、結婚と同時に退職して家庭に入る人が多かったです。

そして、離婚した人はどうだったかというと、女性は出戻りといわれてました。

男性に対しては同じような言葉はないですから、家と家のつなぐ日本文化の結婚観の表れでしょう。

昭和という時代は、若いうちに結婚して、何人か子供を産んで育てあげ、両親や祖父母に孝行するのは普通のことであって特別ではない時代でした。

独りで生きるのはよくないらしい

結婚相手との出会いを求めて行動することを短く婚活という、昭和には無かった言葉が平成時代に生まれました。

人が独りでいるのはよくないと聖書の中にも書いてあるということで、知人の多くは私に再婚を勧めてくれています。

30才で離婚してから55才になった今でも、時にはパーティであったり、お見合いであったり、お食事会であったりと、知人による出会いの場があります。

25年も何してたのと言われそうですが、適齢期を過ぎた婚活はそうそう気力を持続できるようなものではなくて、エネルギー果てる前に休憩の繰り返しでした。

今考えるともったいなかった40代ですが、いろんな人間関係に揉まれ過ぎて毎日を生きていくのに一生懸命でした。

それでも、40代の私より今の私のほうが人間的に成長していて、性格が丸くなって良くなってるので、昔よりずっと暮らしやすいと思います。

独身のまま50を越えて、性格が少しいい人になったからといって今更結婚しようなんて、可笑しいと笑う人が多いでしょう。

でも私は、今健康な身体をもっていて、このまま年を取って自分だけのために生きて、そのうち人にお世話になって死んでいくだけの人生って虚しいと思うから、婚活続けます。

人が独りで生きるのはよくないって言葉が聖書にあったから、なんとかここまで頑張れました。

50代婚活の現実 ~男女の差~

私の周りの独身50代の男女は、男性は女性に自分の子供を産んでくれる人と結婚したいと言い、女性は心の中に子供を産めない悲しみを押し込めます。

そうはいっても、50代男性が子供を産める年齢の女性にアプローチしても、受け入れてもらえることはなかなかありません。

あったとしても特別な何かや、お互いを理解する時間が必要だと思います。

50代女性は同年代の人を好むことが多いそうですが、50代男性は30代に目がいき、60代でも40代など若い女性を希望されるので、50代60代の年齢が近い者同士で結婚相手を探していても要望が合わないのです。

また、今は女性も積極的になりましたが、私の世代の女性は男性から意思表示されて初めて交流するかを考える人が多く、パーティなどで話してみたい男性がいてもなかなか自分からアプローチする女性は少ないでしょう。

男性は男性で、女性よりも自尊心が強いので、若い女性に惹かれるものの辛い思いをしては気持ちを立て直すの繰り返しで、疲れている人がたくさんいました。

そうやって、年を取れば取るほど現実の壁が大きく分厚くなるので、私は自分の理想の家庭像や夫婦像を何度も練り直し、気持ちが折れないように休みをはさみながら婚活を続けています。

既婚女性からの一撃

婚活をしていくなかで40代の時に出会った既婚女性から、「結婚して子供を産むのは神様のプログラムだ」と言われました。

だから、「婚期を逃した人や子供を持てなかった人はプログラムから外れてる」のだそうです。

人間はそのように出来ていると言われれば、確かに身体の造りひとつ見てもそうなので反論する気持ちはありません。

恐らくその女性は、普段から中高年の独身男女を見るとそう思うんだろうし、彼女なりの正義から出た言葉でしょう。

結婚して成人した子供がいたので、世の中の多くの人がそうであるように、中高年になって婚活をする人の気持ちは理解できないのだろうと思いました。

辛辣な言葉に打撃を受け、立ち直るのに長いことかかりましたが、どう受け取るかは人それぞれで、自分次第だと思います。

若いうちが花よ

自分の人生を振り返ってみて、どうして今わたしは独身のままなのかと考え始めると、いろんな要因があるにしても人のせいにはしたくないし、自分の人生だから自分のせいでしかないでしょう。

元夫と結婚したことも、再婚相手の候補をいろんな人が心配してくれ紹介されたことも、前向きに真剣に結婚について考えていけばいろんな選択肢があったはずなのです。

後悔しても仕方ないし、ここに自分の気持ちを全部書かないけど、私と同じ思いをする人は少ないほうがいいことだけは分かっています。

人が成長すれば異性を求めるのは当然のことです。

あなたがもし若い人ならば、若くてきれいな時に、是非、人生の伴侶を探し出してください。

いいところも悪いところも全部知って、お互いの人生に最後まで責任を持つ関係は夫婦でしか築けません。

誘惑がたくさんあっても、その場限りの関係などに身を任せたりせず、未来の伴侶のために自分を大事にしてくださいね。

仕事が忙しくなる前に

そうそう。結婚してない中高年によくよく話を聞いてみると、自分のことは後回しにするしかない、家族のお世話など家庭の事情や仕事の状況があることも多いです。

今は働き方が変わってきましたが、一般的な会社では30代40代は次第に責任が大きくなり忙しくなってくるので、出来れば20代のうちに結婚した方がいいと思います。

同僚にも仕事優先で婚期逃した人が何人かいるし、中には40代で海外転勤になり50代で日本に帰って来たけどもう結婚は諦めてるって人もいます。

うちの事務所には結婚を諦めるには早いと思う、性格が良く働き者で立派な人ばかりで切なくなります。

私の婚活についてはこれからも少しづつお伝えしていきます。

果たして、55才の婚活は実るのかしらん。

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