Go Toトラベルが全国一斉に停止されたことで、これから年末年始にかけて県外への移動自粛の傾向が出てきました。
12月に入ってからは師走という名の通り、街ではずいぶんと活気が戻ってきて明るい雰囲気だったので、今年一年ここまで持ち堪え、このGo Toに合わせて希望を持って心を込めながら準備してきた人たちがとても気の毒でなりません。
そしてまた、Go Toを使わない多くの人までも、日本の現状はそこまで悲惨なんだと思うほどに、この決定はとても大きな衝撃を与えました。
会いたがるのは私だけ
うちは毎年大晦日に、母と私の二人で家族が多く住む広島に移動し、みんなでお正月を過ごしていますが、少し前から広島では県外との行き来に自粛要請が出ているということで、今回は各地でそれぞれお正月を迎えることにしました。
各地といっても、母と私は一人で過ごすことになるので、私は母が可哀相でたまりません。
「掘り炬燵のある温泉旅館とか、みんなに黙って二人だけで泊まりに行こうか」などと、気持ちが明るくなるようなことを言って母と大笑いしますが、母自身が「コロナが怖い」と言って、私と会うことを拒むので仕方ありません。
二人で静かに家の中で過ごすなら三密になることなどないのですが、普段一人で暮している分、家族とはいえ何日もひとつ屋根の下で顔を突き合わせることは、かえって不安になるのかもしれません。
Go Toトラベルの停止は我が家の決定打となり、なんとか家族と一緒に、せめて母と二人ででも、静かにお正月をお祝いしたいという私の願いは見事に粉砕されることになりました。
テレビで煽られ不安になる母、されど強し
80才を越えた母は、一年のほとんどを一人で過ごしているので、ワイドショーやニュースを見る時間がたっぷりあります。
昼間にテレビを見ては気を揉んで、「あそこでコロナが何人出た」とか「こっちは大丈夫だけど、そっちは今日たくさん出てるよ」など、普段全くテレビを見ない私が無防備でいるのではないかと心配して電話を掛けてきます。
心配事が増えるならテレビは見ない方がいいと伝えたら、仕事ばかりしている私のために情報取集をしていると叱られました。
私はネガティブな話にはなるべく触れないようにしているので、母にはそれが楽観的に見えるらしく、もっと真剣に世の中の動きを知っておきなさいということらしいです。
親の心 子知らず、とはこのこと。ありがとう、お母さん。
少々口うるさいですが、母がまだ電話で話せるくらい耳が聞こえ、頭が回ること、元気でいてくれることにとても感謝しています。
単身赴任の方が家族に会えますように
ところで、私は独身だから転勤先でひとりぽっちのお正月もまだ諦めがつきますが、単身赴任の方はどうされるのか、ちょっと気になります。
お正月には子供と遊べる、ご両親や配偶者と会える、暖かい部屋と美味しいお料理が待っていると、指折り数えて毎日仕事に励んでいる方もいらっしゃるでしょうに。
帰ってこないでとか、言われたらショックですよね。
私は姉から「こちらに来ることはおススメしません」と言われたのがきつくて、ちょっと辛かったです。
キッパリ・ハッキリ言わないようにして、もし言いたい気持ちの人は、「そうね、移動しない方がいいかもしれないから、少しあとでもう一度考えてみましょうね」とか言って、じんわりやんわりと時間かけて調整した方がいいと思いました。
平素から自粛していて我慢することが多い年だったので、単身赴任の方がさらにまた年末年始を独りでいるのは結構堪えるでしょう。
普段はなんてことない帰省ですが、やはりコロナ禍でナーバスになってる人が多いようです。