故郷にひとりで暮す母は、2年前にかかりつけ医から腎臓が少し弱いと言われ、食事や生活習慣の指導を受けて熱心に努力しています。
この頃は、他人に迷惑をかけないように健康でいようという自立心はあるのですが、かえって無理をしてしまい、膀胱炎になることが多くなりました。
女性同士で「寒い日はトイレが近い」くらいは口にしますが、膀胱炎のことになると急に話しづらくなりますよね。
私もこの年になって初めて詳しく話を聞き、悩んでいる人が多いと知りました。
他人には分からない辛さがある
この冬、母の膀胱炎は病院に行ってからも長引いていました。
全く眠れず、今までで一番痛みが強いと聞いていた私は、母が急に衰弱してしまうのではないかととても心配していました。
痛くてもトイレに行きたくなったら我慢しないようにと言いますが、膀胱炎になったことがない私の言葉はキツかったのか、「どれだけ痛いか知らんから簡単に言うんよ」と母は怒っていました。
痛いというのは誰にとっても可哀相なことで、特に年を取った母からは聞きたくない言葉の一つです。…。
大人用おむつパンツタイプを使ってみた
ところが先日、母が思わぬことを言い出しました。
「大人用おむつを付けて、横になったまますると、痛みが全くない」
目が覚めている、ちゃんと意識がある中で、初めてパンツタイプの大人用おむつを着けて用を足してみたそうです。
トイレに行くのが怖かったほどの膀胱炎の痛みは、ほんのちょっとも感じなかったと言うのです。
そんなことがあるのかと驚きながら、大きな悩みが解決して子供のように喜ぶ母に安堵しました。
もっとも痛くないのは母だけなのかもしれないですが、みなさんにお伝えしたいと思いました。
そして、この大人用おむつは試供品としていただいたので、尚更ありがたく思います。
大人用おむつは通販で買うのがおススメ
とはいえ、大人用おむつを買うのは抵抗がありますよね。
吸収量やサイズによっていろんな種類があるし、1個だけを見れば分かりやすいパッケージになっていますが、売り場にたくさん積んであると同じように見えてしまいます。
見比べて選んでいるところは知ってる人に見られたくないし、買い物カゴに入れてもそれとなく他の物で隠したり。
私は通販を使いました。
母が使っていた尿ケアパッドと同じメーカーの製品を適当に何種類か選んで送ったのですが、母が売り場で選んだり、嵩の大きいそれらを持って帰るのは無理なので、とても助かりました。
人に見られたくない人、ゆっくり選びたい人は、通販が気楽でいいと思います。
身体のことを家族で話せたから幸せ度がアップした
気丈な母とはいえ、コロナ禍で会えなくなって約1年が経とうとしています。
母自身が老いていく身体の変化を恥ずかしがらず、情けなく思わず、率直に話せるようになって欲しくて、ここ数年は娘らしく少し努力してみました。
去年の夏のある日、膀胱炎で夜トイレが近くて何度も目が覚めるけど、トイレに行っても出ないし、痛くてたまらないと電話がありました。
昼間は大丈夫だけど、夜中はトイレに間に合わず、何度も何度も、トイレに起きるたびに痛みに耐えながら、掃除し洗濯し着替えるを繰り返したそうです。
誰もしてくれないから自分でするしかないもんね、と母と二人で大笑いしながら、泣いてもしかたないから笑い飛ばす私たちはやはり母娘だと実感しました。
トイレが間に合わなかったことは初めてなのでショックでしたが、次からはポイポイ着替えられるようにと通販でパッドを送るきっかけになりました。
トイレは特に、失敗しても笑わないことがとても大事。
病気なら尚更です。
年齢問わず、身体の悩みは夫婦で、家族で、率直に話して理解しあえば、快適に過ごすための工夫ができると思います。